親記事
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2014/03/15(Sat) 13:13:05 編集(投稿者)
【短編こっきり随筆】僕がドラクエをやめようと思った理由---その4---
私は少し開かれたドアの隙間から、恐る恐る薄暗い廊下に目をやった
む、だぁれもいない・・・
目線を少し下の方に向けるや否や、ほぼ同時に股間に激痛を感じた！！
「いでぇよぁあ！！」思わずぎゃっ！と叫んだ！！
「キャハハハハ」そこには娘ちゃんが私の竜玉（おしゃれ１、おしゃれ１、HP２）をぎゅっと握り締め
にやぁ〜っと顔を向けた。
そして急に眉間にしわを寄せ少し険しい表情をしながら
「パパ―しっこ」とつぶやいた。
「しっこ」とは娘がトイレで行う小行為のことだ
もうすぐ3歳の娘にとってはまだまだ行為には親の手が必要なことも多い。
「パパ―しっこ」
もしやすると賢明なる読者諸兄のこと、
ああ、なぜか極限掲示板で連載され、応援する人からスラチャにクレームを書き込む人まで生み
今やSゴーチやオボKタ様より完全にワイドショー主役の座を奪ってしまったこの随筆。
最後は娘ちゃんの育児をしながらほのぼの路線で底抜けに終了するのかぁ大団円だなぁ
甘い！主が大好きなドトールのシナモンロールよりも甘い。
「パパ―しっこ」からの娘の攻撃は速い！！
「みんなで楽しくVジャンプ」そんなほのぼのとしたゆったり路線の話ではない！
気分は対バラモス、油断していたらネクロゴンド最速時並みの速さでおもらしへと発展する。
そんな可愛らしいミニデーモンのような様相の娘が無邪気に遠慮なく私のはらわたをえぐる
「パパ―しっこもれちゃうよー！」「しっこしっこぉーー！」
ホイミスライムのなつき度がようやく100を超え、
サブの自宅界隈にもマイペットが散歩してくれるようになってほっとしていたのも束の間、
日課で入った迷宮時のバズズテロコイン時のような緊張感であった。
しかしグダグダ言ってられない、
このクエストを完了できなければ
悪魔の双角を持った寝室の「ラスボス」にどんな範囲攻撃を仕掛けられるか
想像しただけで攻略したくて胸のドキドキが止まらない。
・しっこの世話もできんのん？（通常攻撃）
・なんでいつもそうなん（しゃくねつ）
・いつもそうやって自分が絶対に正しいみたいに言うけど（煉獄の業火）
・妻を全然いたわってくれんのんやね（ドルマドン）
・なんで人が話してる時に携帯触るんよぉーー！（イオグランデ）
・うるさーーーーい！！（はげしいおたけび）
・もううるさーーーーい！！！黙って黙ってしゃべらんでぇーーー！！！（はげしいおたけび→呪文完全ガード）
妻にはとても会いたい気持ちでいっぱいだが相手が最終形態化しているとすれば話は別だ！
しかも恐るべきことにうちのラスボス「寝るげる」は、
バラモス並みの特技も持っちゃってるから手に負えない。
・時々優しくないよね（はらわたをえぐる・通常の1.2のダメージ×2回）
・私だって育児と家事で大変なんよ（奈落の舞・奥様ver.）
・お弁当美味しかったぁ？（魅了の舞・奥様ver.）
ほっ。娘のしっこ攻撃をなんとか防いだところで間髪入れずに次の攻撃
「パパ―アップルジューチュ」
「アップルジューチュ」とは
娘が嗜好しているメーカーのアップルジュースのことだ
（娘は理論値100のものしか飲まない困ったちゃんの廃プレイヤーだ）
よし分かった。
このクエストを完了するには居間を通り台所入口の冷蔵庫まで行く必要がある。
普段ならなんともないのだが、今回は少し難易度が上がっている。
なんせドタドタ暴れまわる娘を尻目になるべく隠密な行動を心がけないと
寝室のラスボスのお怒りに触れる。
ここで考えた。
娘のドタドタ足音を防ぐにはまず抱っこだ！娘をそっと抱きかかえて囁く。
「アップル行こうね！ただ、ママは寝てるからしぃーね！」
この場合の「しぃー」とはしっこの事ではなく「静かに！」の意だ。
しかし無垢な子供の行動とは時に残酷さを生み出すものだ。
「パパぁーー、ママも呼ぼうよぉーー」
全てを丸く収めようとした私の浅はかな計画など、
単に発せられた娘のこのヒトコトで一瞬のうちにパーだ！
おろおろする私の事など一切構わずに
更に娘の攻撃は続いていく・・・
「いやだよいやだよママも呼ぼうよぉーー！」
「ママどこーー会いたいよぉーー！！」
こうなってしまったらもう手遅れだ！
対アトラス、僧1人状態、天使はかかっているがHP残り200
「ママ―ママ―！アップルジューチュ―！！」
寝室のドアをドンドン叩き続ける娘。
僧侶必殺こいよ！！いつ来るの？居間でしょ！！
やがて物音と共に、寝室のドアが開いた。
私は覚悟を決め静かに目を閉じ、そっとめいそうをした。
つづく
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