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記事No.172094 [僕がドラクエをやめようと思った理由---最終回---] 返信ページ
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■172094  僕がドラクエをやめようと思った理由---最終回--- 
□投稿者/ けぼーんず -(2014/03/18(Tue) 18:51:18) [ID:eler5aiN]
親記事
引用

2014/03/18(Tue) 18:58:49 編集(投稿者)
2014/03/18(Tue) 18:57:42 編集(投稿者)
2014/03/18(Tue) 18:52:34 編集(投稿者)

【短編こっきり随筆】僕がドラクエをやめようと思った理由---最終回---


「ゆうきのやいば!キュアソード!!」
娘は床についたあともしばらく興奮して訳のわからぬことのように呪文を唱えていました。
「あのね、きょうねスパマーケトでねガチャガチャしたの。えとねママにねガチャガチャしたの。そしたらね、あかいキノコが出てね、うわぁーキノコだぁーてねビックリしたの。ちょっとねおどろいたの。」

一旦はしゃいでしまうと寝ない娘、
この呪文はメラガイア―やイオグランデよりも全然恐ろしい。
そうだねーよかったねーでももう遅いから寝ようね、またあしたね。
娘を諭して毛布をかけた。
妻は腰が悪いのでベッドを置いてある寝室があるのだが
実は最近は和室に布団を敷いて3人川の字になって寝るのが常だ。
(ちなみに私が仕事や接待で遅く帰ったり別で寝る時は嫁と娘が奥の寝室で寝て私は手前和室で寝る。子供を起こさないようにそうしている)

ふすまを完全に閉めてしまうと暗闇が怖いのか寝付かない為、少しだけ隙間を空けてから娘が寝付くのを待つ。
居間はもちろん電気を消しているのだけれど壁は全面窓で、
そのカーテンの隙間から約3キロ先の化学コンビナートの工場の煙突から
常に噴き出して煌々と燃えている炎が遠くからオレンジの光でとてもキレイに照らしてくれる。
煙突は3本あってその2本は高く寄り添い、常に大きな縦長の炎を吹き出し続けている。
その横にポツンと小さな煙突があってそこからは少しだけ上部に灯りが見える。
なんだかうちの家族みたいだなーということに今さらながら気づいた。


・・・娘ちゃん寝たね。もう2時過ぎや、オレたちも寝よう。

それから4、5分経ったろうか
寝付けなかった私は、ふとふすまの隙間から見える煙突の上部に目をやった。
縦長の炎は相も変わらず煌々とオレンジの光を発していた!

ん?一瞬炎が消え、今度は玉状に噴き上げた!

「おい!あれ何かおかしくない?火事か!?」

既に寝かかっていた妻をゆり起こし声を掛ける!

その瞬間、妻と私のスマホが強烈なバイブレーションと共に音をたてた!!

『 ブー!ブー!ブー!ブー!! 』

地震だっ!!!
今まで経験したことのない強い横揺れが続く!!

「大丈夫!大丈夫だからなっ!!」

びっくりして飛び起きた娘と妻と身を寄せ合ってしばらく待つ

15秒・・・・20秒・・・・強い横揺れは終わる気配を見せない!!

(これ、、まずいやつと違うんか?)

一瞬不安になったもののおよそ1分後に強い揺れはようやく収まったものの

小刻みな余震はしばらく続いている。

うーむ。大丈夫か?

工場の煙突はさっき見たときの3倍くらいの炎を抱えながら黒煙をも出している。

すぐに嫁、私、それぞれの親へ電話をかけて安全を確認した。

工場の異常な様子もすぐに報道でニュースが流れ自動停止による緊急停止と安全が確認された。

私たちはほっと胸をなでおろした。

強い地震から30分ほどしてようやく恐ろしさから解放されて安心したのか、
娘は再び寝てくれた。



「ぐぅ」

私と娘の無事を確認した妻は安心したのかお腹をぐぅと一度鳴らすと恥ずかしそうに下を向いた





『お腹減ってんだろ』



妻はうつむき加減のまま更にこくりと頷くような仕草でそれを認めた




家族の安全を確認した嬉しさよりも今は恥ずかしさが先に立ってしまい

逃げ去るように居間へ向かった




幸いテーブルの上には昨日近くの量販店で購入したソイジョイ自然薯味と、ハッピーターンしそおろしにんにく が未開封のまま置いてあったので、

妻は無造作にそれらを開封し

自分は空腹だけど大丈夫!

ということをまずアピールしようとした


ところが私が次にとった行動は意外なもので、

ソイジョイとハッピーターンを妻から取り上げこう告げた


そんなものは必要ないさ


君と仲直りしたくて


君に食べさせたくて


地球上から核兵器を無くしたくて


この料理を君に捧げるよ


実は昨晩遅くからずっとコトコト煮込んでいた料理がたった今完成したところだよ


「・・・あなた昨日の夜はあたしとずっとうたた寝してたでしょ(-。-;)」


『ふふふ、まぁそれくらいの意気込みでぐつぐつ煮込んだっていうことよ』


『寒い中、地震騒動でカラダも冷え切っているだろうに』


『どうせ、会社の状況を確認しに行っている部下たちからの連絡待ちで朝まで寝られやしないんだ!』


『ささ、くだらん能書きはいいから召し上がれ』


『昨晩から冷え切っていた ボクラの関係もあったまると思うんだ』







嬉しかった


ただ ただその気持ちが嬉しかった

夫はめったに料理の腕などふるわない

また、決して女性にも手をあげない

曲がったことは認めない

融通が効かない

ドラクエに没頭しているときは 妻のコトバに耳を傾けない

この年になっても筋トレをやめない

シイタケを食べられるくせに妻がつっこまないと自分からは食べない

嬉しいがひとつに

称賛がふたつ

個人的な不満がよっつ


プラス域がみっつに マイナス域がよっつと

マイナスが少しリード?

かと思われたが、嬉しい気持ちが強すぎて

結局は大幅なプラス域に落ち着いた。


とにもかくにも妻はその気持ちが嬉しかった。


「くぅぅ」


気がつくとやはりお腹がペコペコだったので


夫に見つめられたまま、1人食事をとるのは

なんとなく気恥ずかしかったが、

運ばれてきた料理の食器に目をやった

フタつきの少し深さのあるグラタン皿だった


ヵ、

(カレーだ!!!)

声に出しそうになったのを妻は慌てて自制し、心の中でそう叫んだ!!!


妻はカレーに対して大きな思い入れがあり、ある種特別な感情さえも抱いていた


思い入れ

それは夫である私と初めて出会った日のエピソードのことだった


‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
初めて会ったのは彼女が生まれ育った街だった


「私が案内するわっ」

得意げに彼女はそういって私の先に立ち街を案内してくれた


『少し、、買い物がしたいな』

そういう私の要望に応えるかのように

彼女はこの街で一番の繁華街に私を案内した


『結構都会ですよね〜 この街は』

そう言いながら

この時、実は私がとてつもない不安に襲われていることを彼女は知るよしもなかった


この街は日本でいう

大都会>都会>それなりに>いろいろあるよ>コンビニあるよ>自給自足

この図式のいわゆる『都会』に少なからず当てはまる


しかし私の住む街並みは、

いろいろあるよの部分に当てはまる


彼女の住んでいる街並み、

行きゆく人たちの約8割程度の人間が赤いキャップをかぶっていること

トゥクトゥクが道路を走っていないこと

クルマのナンバーの約8割程度が山口ナンバーではないこと


これらの情景は、私にとって新鮮さを通り越してもはや異端であった。


(なんかえらい高級品売り場っぽい場所に連れてこられたな・・・)

手持ちの財布に現金は200万ユーロほど入ってはいるものの

何かオレにねだって買ってもらおうとでも考えているのだろうか?

結構そういうタイプなんかな このコは


そんな私の心配もおかまいなしに

彼女は繁華街のショッピング通りをどんどん突き進んでいく

やがてだんだんと人通りも少なくなり

二人の目前にはなんとなく緑が広がってきた

どうやら完全に繁華街は抜けたように思える


私は恐る恐る彼女に聞いてみた

『あのー・・・まだ歩くんですか?』


彼女はすぐにこう答えた

「この先に公園があるんです!そこは桜も咲いてて気持ちいいか・・・」


「ん? なんかいい匂いしますね」

そう言って彼女が後ろを振り返った先には一軒のカレー屋さんがあり

独特の芳醇な香りが辺り一帯に広がっていた。


「わぁ美味しそうな匂いしますね カレー大好きなんですよ」


『えっ!?そうなんですか?実はボクもカレー大好きなんですよ』


後にも先にも

プロポーズに近いコトバはこれだけだったと彼女は記憶している

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

そのカレーを

自分だけではなく

おそらく夫にとっても大きな思い入れのあるカレーを

夫は今、私に作ってくれて食べさせようとしてくれているんだわ

その気持ちが嬉しかった

妻の二重の瞳が二度三度とまばたきをし、

その度に涙の粒が食器のフタの上にこぼれ落ち『ジュウジュウ』と音をたてた

『ほら!早く食べないと冷めてしまうよ』

そうね

「私たちの愛が冷めないうちにいただくわね」

妻はその涙が蒸発しかかり、泡状にまだ踊っている食器のフタをすっと持ち上げた













中には美味しそうなボルシチがアツアツの様相で煮立っていた。


私は妻のほっぺに軽くキスをした後、満足した表情うんうんと頷きながらでドラクエ部屋へと向かった。



おしまい。

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■172102  Re: 僕がドラクエをやめようと思った理由---最終回--- 
□投稿者/ 阿呆鳥フォース -(2014/03/18(Tue) 19:01:20) [ID:hzWEWTXy]
Res1
引用

カレーじゃねーのかよw
 

■172107  Re: 僕がドラクエをやめようと思った理由---最終回--- 
□投稿者/ 隠者 -(2014/03/18(Tue) 19:09:08) [ID:VpT6hqa7]
Res2
引用

乙カレー。

素直な意見で行かせてもらおう。根気は認める。文才もまぁまぁある。
しかし、、、くどい!←ここ一番肝心。
ドラクエ関係なくなって来てるし、スレチ確定です。

まぁ乙カレー。


 

■172110  Re: 僕がドラクエをやめようと思った理由---最終回--- 
□投稿者/ けぼーんず -(2014/03/18(Tue) 19:11:37) [ID:eler5aiN]
Res3
引用

はい。反省しております。二度とこの類は載せません。
失礼しました。

ご愛読ありがとうございました。

 

■172132  Re: 僕がドラクエをやめようと思った理由---最終回--- 
□投稿者/ パイオツ時代 -(2014/03/18(Tue) 19:35:13) [ID:auwrmQu6]
Res4
引用

長い
 

■172148  Re: 僕がドラクエをやめようと思った理由---最終回--- 
□投稿者/ はるる -(2014/03/18(Tue) 20:04:04) [ID:uNfoQtF6]
Res5
引用

お疲れ様でした☆

ここ数日楽しめました!
素敵なアストルティアライフ過ごして下さいね

ご家族を大切に(^-^)

 

■172155  Re: 僕がドラクエをやめようと思った理由---最終回--- 
□投稿者/ ななし -(2014/03/18(Tue) 20:27:12) [ID:CpwWoTKH]
Res6
引用

カツどん、具うどん、ラーメン、カレーか

次はなんだろな

腹減ったぞ、もう少しがんばるわ仕事
年度末はドラクエしてる暇なんてないわマジで

とりあえず
職場で一人カップめんにお湯いれるわ

お疲れさん






 

■172158  Re: 僕がドラクエをやめようと思った理由---最終回--- 
□投稿者/ サラリーマン -(2014/03/18(Tue) 20:29:41) [ID:KH7yUQsm]
Res7
引用

・・・つづく。

次号、○○ホールでの出来心。

皆、期待して待っててね〜♪

 

■172336  Re: 僕がドラクエをやめようと思った理由---最終回--- 
□投稿者/ じんじん -(2014/03/19(Wed) 02:45:19) [ID:HjrfULBT]
Res8
引用

最終回か〜さみしいな〜最近これのシリーズだけを一話一話楽しみにしてたんで最終回は残念です
面白いのができたらぜひまた見て見たいです
色々自分と重なるんで楽しかったです

 

■172954  Re: 僕がドラクエをやめようと思った理由---最終回--- 
□投稿者/ いど -(2014/03/20(Thu) 09:16:54) [ID:99Oc4Mhg]
Res9
引用

 けぼーんずさん、また載せるといってくれ! ウソでもいいから
 

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